3ヶ月前の『砧』9月号で「まち100年委員会報告その5」を書かせていただきましたが、 その際お伝えした「説明会」が、10月21日(金)午後7時から成城ホールにて開催されました。
説明会の開催理由
3年前にこの委員会を立ち上げたのは、周囲に100年をお祝いしようといった声が全く聴かれず、このままでは住民不在のお祭りになりかねないといった懸念からです。そこで初期に生じがちな基本的な問題を取り除くことを主眼とした、自治会としての準備委員会活動を開始いたしました。行政との繋がり、ボランティア活動との繋がり、100年という成城の起点の調査等々面倒な内容の解決を続けてまいりました。昨年度の活動で、住民全員が参加できると良いのだがということで、住民みんなでお祝いしよう、何らかの形でお祭りに関わってもらおうといったことが強調され始めました。
しかし、45%を切る加入率の自治会主導というのが引っかかり、住民の、住民による、住民のための成城祭とならないのではとの疑問が生じて、思わず、自治会加入率80%を目指すといったことも出てきたわけです。そこで、現実的な策として全住民主体の準備委員会にすればということとなり、準備段階はほぼ完了していることから、事業を具体的に準備する実行委員会にしようということで、今までの経過を住民に説明して(自治会会員には『砧』を通してお伝えしている)実行委員会の立ち上げを説明会とともに行うこととしたわけです。つまり、自治会に入っておられない方々も誰一人として成城100年祭を祝えなかったなどということのないようにするために自治会組織から外れた形を模索しているのが現状です。この辺りは、実行委員会が正式に動き出してから、実行委員会の総意によってどのようにしたらよいのかを検討、決定することによって、住民としての実行委員会の在り方が明解になると考えます。
但し、いずれにせよ、法人格成城自治会は、成城をより良くしようとする地域住民のボランティア集団として徹底的に成城100年祭実行委員会をフォローしていくことには変わりはありません。その表れが、実行委員会の役職とメンバーを準備委員会の方々がスライドして引き継いでいることにあります。
説明会のあらまし
説明会への参加予約をされた方が129名、予約したが欠席された方が27名、出席者は計102名でした。これに、スタッフの21名を加え合計123名が参加いたしました。このうち自治会会員でない方が12名おられました。しかし、2名の方に自治会への入会手続きをしていただきました。大変嬉しく思います。このような参加者ですので、1席おきに座っていただいた成城ホールはほぼ満席といった盛況でした。午後7時に始まりました説明会は、予定通り午後8時30分に終了し、お帰りになる方々をお見受けするとほぼ満足気で、我々も胸をなでおろした感じでした。
会長挨拶
成城まち100年記念準備委員会(通称100年委員会)メンバーの安武真佐子さんの堂々として品のいい司会で説明会は始まりました。初めに100年委員会会長を務める岩波桂三会長の挨拶と成城100年祭にとって重要なスタッフの紹介がありました。その方々は、学校法人成城学園法人事務局長の池田純一様、小田急電鉄株式会社広報・環境部の中村俊司様、東宝スタジオ株式会社様、成城商店街振興組合理事長の南一夫様、成城南商店会会長の髙橋勉様、世田谷区砧総合支所成城まちづくりセンター所長の小椋須哉子様、同じく係長の菅孝大様です。この方々は、成城地域住民とともに成城100年祭の柱となっていただく大切な方々であるとの紹介がありました。
すばらしい基調講演
続いて、100年委員会のメンバーで明正小学校卒業生の成城学園教育研究所の荒垣恒明さんによる「成城のまちと題しての基調講演がありました。荒垣さんは、成城の歴史を長らく調査され、「成城の歴史資料は沢山あり奥深く、今後、学園都市としての住宅形成の重要な資料となるのでは」と言われております。その一端をお話しいただきました。東京府北多摩郡砧村大字喜多見であった小高い雑木林を開拓した際の諸事難題、成城学園の成り立ちと特色ある教育について、保護者からなる後援会の地所部が果たした大きな役割など、我々が知りたいと思っているところをズバリとお話しされ、学園都市として開発されたという考え方が今でも生き続けていると結ばれました。お祭りの期間中も何回か講演をいただきたいと思います。今回の講演内容は、後日『砧』誌上にて紹介させていただく予定です。
準備委員会の経過説明
続いて、100年委員会岩波会長から、ここに至る経過の説明がありました。この内容は、自治会会員の皆様には『砧』を通して「まち100年委員会報告その5」までに報告済みの内容です。まちの起点を1924年7月6日にした理由、これ以降、成城学園開校、小田急開通、成城商店会設立、成城自治会設立と100年のお祝いが続くことから、自治会のできた1928年2月16日までの約3年半をもってお祭りの期間とすること、お祭りのコンセプトの紹介、お祭りで何をするか等々について説明がありました。 成城に住む我々が成城についてより知識を深め、お祭りの何かに関わることによって住民同士に一体感が少しでも生まれれば、何かの時、例えば大震災が発生した時に、 「大災害発生時住民行動マニュアル」に従って皆が一致団結して行動でき、「この地域から一人の犠牲者も出さない」とうたっている成城地域の災害対策活動にとってどれだけ心強いことでしょう。このような期待のためにも3年半というのは大いに意味のある計画であると思います。ともあれ、成城100年祭を通して住民に一体感が育まれ、それによって成城のまちが次の100年に向かってより良いまちとなるようにいたしましょう。
実行委員会の立ち上げ
続いて、実行委員会の立ち上げについて岩波会長から説明があり、100年委員会のメンバーと成城100年祭実行委員会に活動登録した方々で実行委員会を設立することについて会場に問いかけたところ、満場一致で賛同いただき、実行委員会を設立することになりました。また、会長、副会長は成城自治会の会長岩波桂三氏並びに同副会長髙橋聰氏、岩村徹氏が務め、委員会メンバーに100年委員会メンバーは全員入るということで会場の承認を得ました。実行委員会の本部及び事務局を法人格成城自治会の中に置くことも承認されました。この件は、法人格成城自治会の役員会でも承認されております。
自治会の案内
続いて、岩波会長から法人格成城自治会について説明があり、自治会が行っている活動は、成城地域の全住民に対して行っており、会員に対してだけ行っている活動ではないと強調し、集合住宅の共益費と同じで、このまち全体がより安全安心で住み心地の良いまちとなるように活動しているので、住民全員が入会していただきたいと訴えました。住民一人一人ではなしえないことを、自治会会員や役員の方々は成城のまちをより良くするために手弁当で活動しておられるわけです。この訴えに対して即入会の手続きをされた方がおられたのは嬉しい限りです。
質疑応答
最後に質疑応答の時間を設けました。その中で、新しい住民に自治会へ入っていただくきっかけになるような企画をしてほしいというご意見もいただきました。
以上ですべてのプログラムを終了しました。引き続き、11月19日(土)には、今回の説明会で活動参加を申込いただいた方々を中心にお集まりいただき、初回の実行委員会を開催しました。当日の模様や今後の活動状況は、『砧』誌面や公式Twitter等を通じて報告させていただきます。皆さん、成城100年祭をみんなで楽しくやる準備に参加しましょう。これからも活動参加の登録をお待ちしております。よろしくお願いいたします。(100年委員会)
~ 2022年12月発行の『砧』836号の巻頭より転載しました。~
*「成城100年祭」実行委員会の活動への参加は、こちらからお申し込みください。